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あらためて読む「風が吹くとき」

今日は、広島に原爆が投下された日のことを想い、祈る日。
今年は、今までの8月6日とは違う切実さがある。

高校生の夏、広島の原爆ドームや資料館を訪れたときの自分。
二度とこのようなことが起きないように、忘れないでいよう、と真剣に思っていた。

あの夏から、30年。
いろんなことがあって、私の中での、そのことへの関心は、濃くなったり、薄くなったりした。
消えることは無かったけれど・・・。

しかし、結局、ずっと、もしかしたら、高校生の夏も含めて。

そう、どこかで、人ごと、過去のこと、だったのだろう。
私にとって。
しかし、今は、いやおうなく、人のことでも、過去のことでもない。
現実の、私のことなのだ。


紹介する絵本は、レイモンド・ブリッグズ作 小林忠夫訳 「風が吹くとき」。

私が、手元に持っているのは、古書店で買った、篠崎書林の1982年版。

帯に、書かれているメッセージ。
「この本はイギリスで発行と同時に、20数紙の新聞に取り上げられ、大ベストセラーになりました。(略)唯一の原爆被爆国である日本、そこに住む私たちこそ読まなくてはならない本なのです。「反戦」「反核」「軍縮」といったことは、マスコミに、一部の人たちだけにまかせておく言葉ではないのです。明日を考えましょう。・・・自分たち、子どもたち、孫たち、そして・・・のために。」


大人こそ読んで、と思える一冊。

大きなサイズの絵本だが、細かく、ページを埋め尽くすコマに、噴出し入りの画でストーリーが展開されている部分と、見開きいっぱいに、シンプルに表現される部分により構成されていて、作者の強い思いを伝えるための工夫が感じられ、迫力と凄みのようなものさえ、伝わってくる。


政府を信じて、核戦争が起きたときのために、あらゆる準備を試みて、そして、被曝したあとも、救援を信じて待つ老夫婦。自宅に作ったシェルターによって、なんとか生き残こったけれど、その後に、放射能の影響による、様々な症状が出て、弱っていく姿がリアルに描き出されている。ハッピーエンドではない、悲しさ、むなしさ、怖さの残る物語だ。

しかし、核爆弾が落ちたときにどうしたら良いか、という情報が、事前に政府や自治体から知らされていたり、投下を知らされたりすることが、今、起きている福島の原発事故に比べると、進んだ対応に感じられてしまうのは、辛い。いかに、今回、日本の原発事故への対応が、どうしようもないレベルだったかがわかる。

それでも、おそらく、事前にどんな対応をしても、核のもたらす破壊と、悲劇は、まぬがれえない、そんなことを、この絵本はメッセージしていると思う。


また、この絵本には、世界の政治のあれこれが、描かれていて、突拍子も無く戦争が起きたり、原爆が落ちたりするわけではないことを教えてくれている。
私たちが、政府に依存して、無関心だったり、ただ、信じているだけでは、自らの命を守っていけないことも、伝えてくれている。


訳者のあとがきによると。
この絵本の原題は、マザーグースから来ている、とのこと。

「坊や、ねんねよ、樹のこずえ、風が吹いたら、揺りかごがゆれる。
枝が折れたら、揺りかごが落ちる。
坊やも、揺りかごも、みな落ちる。」

英米の家庭ではよく知られる子守唄だそうだけれど、「この歌は、思い上がった人々や、野心的な人達への戒めとなるでしょう。彼らは高いところへ登ってついにはたいていの人が落ちてしまうのですから」という注があるらしい。

だから、この絵本は、現代エリート達への警告の書であり、風は原爆、揺りかごは、地球、と。
訳者は、解釈している。
深く、広く、批判精神も含んだ、私たちにとって、かけがえのない作品だろう。


ただ、今、日本で、現実になっている、被曝をした、被曝を続けている悲しみや、怖さを前にして、この絵本を子ども達が読むのは、辛すぎるような気がする。そう、本当は、日本の子ども達だけではない、チェルノブイリやイラク、いろいろな地域で、戦争、放射能の被害を受けている子ども達にとっても。

大人たちは、この絵本を読んで、現実に起きていることと、重ね合わせながら、自分たちの生き方を、問い直す必要があるだろう。
子ども達に思いを馳せながら、大人こそ読みたい、読んでほしい、この絵本。


子ども達には、今が、平和だと感じられたときに、また、読んでもらいたい、と。
私は、そんなふうに思ってしまう。

もちろん、原発の問題を含め、現実に起きていることへの対処の方法、子ども達に必要な情報は、適切な方法で、子ども達が知ることが、学ぶことが、実行が、出来るように、大人たちは、そう、私も、努力しなければならないが。


今日は、多くの市民が参加して、脱原発のデモも行なわれた。
子ども達が、希望を持てるような行動を、大人がしていくこと。
それが、大人の責任だろう。


風が吹くとき風が吹くとき
(1998/09)
レイモンド ブリッグズ

商品詳細を見る
政府を信じて、核戦争に生き残るべく、シェルターなど準備をして。そして、被曝。最後まで、助けに来てくれることを待っていた、老夫婦の物語。核爆弾、放射能の怖さを、リアルに伝えると共に、それが、国家や世界の社会のあり方とつながっていることを知らせてくれる良書。大人が読みたい絵本。
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Author:マギーB
自然を感じて繋がる、人のハートを感じて繋がる生き方で、丸ごと暮らしていくのが夢。私の夢っていう舟に帆をはろう。好きな絵本「わたしのおふねマギーB」。

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